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きみに触れて2

覚悟を決めてからのユキの行動は早かった。
俺のベッドに座り向かい合い、妙に緊張してきた俺にユキがキスをする。
「千秋、よろしくね」
「あ、ああ」
離れた唇に視線が行くと、ユキの舌が俺の唇をなぞる。
ついその様子まで釘付けになっていると、視線に気付いたユキが恥ずかしそうにはにかむ。
「そ、それじゃあはじめようか」
どうしたらいいのか、とユキが困っているので前回の要領を思い出そうとする。
だが、それよりも先にユキが俺のベルトに手をかけていた。
「ちょっと待て、ユキ」
俺の制止も聞かずに、ベルトを外しズボンのファスナーを下げる。
そしてそのまま下着越しに俺を撫ぜる。
ユキの表情を見ると、いつも涼しげな顔が少し焦っているように見えた。
だがこちらの視線に気付けば笑顔が戻る。
「どうしたの?」
何気なく問いかけてくるが、手は下着越しにだが俺のモノを触ったまま、だ。
日常と非日常が混在している状況に妙な興奮を覚えてしまう。
物足りなさを感じて顔を近づければ、頼んでもいないのにキスをしてくれる。
多分ユキは我侭で仕方がない、というような表情をしているのだろう。
「俺も触るからな」
そう言って、ユキのベルトに手をかけてはずした。
その間もユキはこちらを触ることをやめない。
むしろ、こちらがベルトを外すと同時に向こうは下着の下に手を忍ばせてきた。
そしてそのまま一気に下着を下ろされる。
やられたと思いユキの表情を見ると、やけに嬉しそうだった。
「嬉しそうな顔してるな」
「千秋に勝てるなんてそうそうないからね」
爽やかな表情で言われたところでやっている行為に変わりはない。
俺の言葉に止めることもせずに、ユキの指は俺自身の形を確認するかのように指の腹で全体の輪郭を撫でる。
普段味わうことがない人に触れられる感覚に息を飲む。
その瞬間、唇の端をユキの舌が触れる。
「最初は乗り気になれなかったけど、千秋のこういう表情を見れるならいいかもね」
このやろう……
反撃にと俺もそのままユキのファスナーをおろし、下着の中へ手を入れる。
いきなり触れたせいか「あ」とユキは声をあげ一瞬だけ手を止めた。
「なんだ、先ほどの威勢はどう」
した?と聞こうとした時には、先程より強い力で擦られた。
思わず声が引っ込んでしまう。
息を整えようとするが、同じところを今度は違う動きで刺激を与えられる。
「ユっ……」
ユキの名前をいうのもままならないほどの快感。
だが、俺がやめろと言う前にユキの手は止まる。
「千秋」
ユキの俺に触れていない方の手が俺の右手に重なる。
そして耳元で「触りあい、だよ」とささやく声が脳へと響いた。

右手をユキにとられ、俺はユキを触る。
ユキのもう片方の手は俺自身に触れたまま。
誘導されるまま手を動かせば、俺を触っているユキの手も同じリズムで動く。
同じ動きをしているのに自分の手ではないという不思議な感覚。
そして、やはり細かな指の使い方は俺自身で処理をするときとは違う。
思わず声を上げそうになるのを堪えるが、くぐもった声が漏れてしまう。
「ちあ、き?っ……」
ユキも息が上がって余裕なんて微塵もないようだ。
もちろん俺もそんな余裕なんてあるわけがない。
手のリズムは余裕がなくなればなくなるほど早くなる。
俺の手もユキの手もお互いの先走りで濡れてしまっている。
「ユキ……早くイけよ」
手が動くたびに水音と我慢している鼻にかかった声が部屋に響く。
それが酷く卑猥に感じ俺自身はさらに硬くなっていく。
「千秋こそ」
その言葉と共にユキは突然今までと動きを変える。
いきなり先端に触り、溢れているものを掬い取るように縁を円を描くようにしている。
かと思えば中指をそのままにした状態で、親指と人差し指の二本が根元から先端へと押し出すように裏筋を辿る。
快感が走り右手が止まりそうになるが、ユキの手によって支えられている手は俺の意思とは関係なく動きを止めない。
俺自身に触れている手も動きを再開され、ただ座っているのが辛くなり体をユキに預ける。
「ユキ、もう……」
やめろ、と抗議しようと思ったのに言葉が続く前に俺の舌はユキの舌にとられる。
体を預けてしまったのが原因かキスをして近づいているのが原因か、ユキが体を寄せる。
体、というより正しくは下半身だが。
ユキの手に誘導されるように俺とユキが触れる。
俺を捕らえたユキはそのまま互いを擦り合うように腰を動かし始める。
長いキスが終わり文句を言いたいが、与えられる刺激に言葉が言葉にならない。
「千秋」
ユキの切羽詰る声にも俺は応えることが出来ずただ喘ぐしかできない。
それでもと無意識に快感を求めて腰を寄せようとすれば動きは激しくなる。
自由になった手でユキに力の限りしがみつく。
不愉快なことに彼にとってそれが嬉しかったらしく、少しだけ微笑んでからキスをする。
深くと舌でユキを求め、ユキは体で応える。
確かに触りあいと言ったが、自身を触りあうとは言っていない。
たが、それは確かに快感で。
そのまま俺は果てた。


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作品名
きみに触れて2
登録日時
2010/03/29(月) 22:08
分類
未分類
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