俺の家の別邸で寛いでいると、蓬生が突然変なことを言い出した。
「なぁ千秋。触り合いってしてみぃひん?」
「は?」
蓬生は意地の悪そうな顔で人差し指を口元に当てている。
「なんだ、お前男に目覚めたのか?」
俺の言葉に蓬生は笑う。
「そういうんやなくて、気にならへん?」
他の人がどういう風にやっているか、と耳元で囁かれる。
思わずゾクッとしてしまい、耳元から蓬生の顔をはがす。
「ならへん」
「つれへんなぁ」
「つれんで結構」
そう言ってるうちに後ろから蓬生に首に腕を回されていた。
「そう言わずに一回だけ」
な?と言いながら蓬生の左手は体を這って目的の場所へとたどり着く。
やばい。
そう思ったときには既に遅く。
「なんや、千秋も乗り気やない」
「ちゃう」
蓬生の手は俺のものをズボンの上から撫で上げる。
その度に否が応でも反応してしまう自分が憎い。
そもそもコイツの手つきがいやらしいのが悪い。
「お前、慣れきってるな」
「そ?」
そんなことない、と言いつつベルトを外していく。
慌ててそれを止めようとするが、その瞬間耳を舌で舐められた。
「なっ……」
「で、千秋。どうする?」
触りっこ、せぇへん?
もう一度先程と同じように耳元で囁かれる。
「もし嫌だと言えば?」
「このまま千秋がどういう反応するのか楽しむだけやけど?」
飄々とそんな恐ろしいことを言いながらジッパーを下ろす。
はぁ、と深いため息をついて「わかった」と返した。
向かい合わせに座りなおす。
蓬生は最初俺に脱がさせようとしたが却下した。
「千秋の分は誰がやってあげたん?」
「お前が勝手に脱がしただけだろ」
そうして、お互いのものを出した状態で向き合う。
今まで旅行などで一緒の風呂に入ることはあったけど、それとは全く違う。
別にはじめて見たわけでもないのに何故か変な気分になってくる。
「ふぅん」
雰囲気だけで興奮していく俺を見て、蓬生が含みのある笑いをする。
悔しいので、蓬生より先に相手に触れる。
「なんや、せっかちやね」
そう言って蓬生も俺に触れる。
初めて人に触られて、ビクリと体が跳ねる。
「気持ちええの?」
「ちゃう。ビックリしただけや」
一度大きく息を吐き、落ち着こうとする。
だが、蓬生の指の動きが気になって落ち着けない。
それに
「ふ、ぁ……」
さっきから俺が動くたびに蓬生が声を漏らしている。
それが気になって仕方がない。
「それ、やめ、ろ……」
「ん?」
何が?と言いたげに首を傾げる。
「声だっ……ぁ」
俺がしゃべる間もコイツは手を休めない。
そのせいで変な声が自分からも出てしまう。
「千秋はかわええなぁ」
蓬生はこっちの言うことを全く聞く様子がない。
「もっと声聞かせてくれへん」
また耳元で囁く。
それが妙に艶っぽくて思わず反応してしまう。
「ほんとかわええ」
言いながら耳たぶを甘噛みをする。
ピアスのせいか中途半端に外側だけだったが。
物足りなさを感じると、先ほどと同様に今度は舌で耳の内側を舐められた。
「そんな顔したらアカンよ」
耳からの感覚と声と。
蓬生に翻弄されてばかりの俺からは既に先走りがあふれ出していて、蓬生の手が動く度に水音が部屋に響いていた。
蓬生は俺の先端を人差し指と親指で摘み、わざとらしく音を立てる。
その音が脳に響き、余計に音の源は溢れ出す。
「もう辛いん?」
もう十分に硬くなっている俺のものを撫でながら蓬生は聞いてくる。
こう聞かれたら俺は首を横に振ると分かっていながら、だ。
「いや、まだ」
だ、と言おうとすると蓬生は握る手の速度と強さを急に速めた。
不意を疲れた感覚に俺は蓬生にもたれかかる。
「もうイきや」
耳元での声。
口惜しいが、その声に俺は頷くかなかったが、彼の手の中で果てた。
「やっぱりかわええ」
「言ってろ」
肩で息をしながら、彼の手の中に溜まっていく自分が出したものを見る。
「ちょっと待ってろ、今ティッシュを」
「いや、ええよ」
蓬生の言葉に俺は首を傾ける。
「もしかして、こんな状態になってる俺を千秋は放っておくん?」
そして、何故か蓬生は俺の精液を自分のものへとつける。
「何をやりたいんだ、お前は」
「千秋が出したものを使って千秋が奉仕するっていうのも、中々そそると思わん?」
思わない。それはただの変態だ。
だが今それを言っても仕方がないし、蓬生を中途半端な状態にしてしまっているのも事実だ。
「わかった。お前がイくまでやればいいんだな」
俺の言葉に蓬生は楽しそうに頷いた。
- 作品名
- ふれあい1
- 登録日時
- 2010/04/05(月) 01:35
- 分類
- 未分類