御影に呼ばれた先は天宮の家。
一体何事かと思い、渡されたカギを使い中に入る。
だがチャイムを鳴らしてもドアを開けても、誰も出てくる気配がない。
「御影?天宮……?」
呼ばれたのだから、と自分に言い訳をし彼の家へ入る。
家の構造が自宅と同じという理由だけではない、勝手知ったる彼の家。
リビングを覗いてみるがやはり誰も居ない。
「誰かいないのか?」
声をかけてみるが返事はない。
だが、その代わりとしてくぐもった声が微かに聞こえる。
何度となく聞いた声。
嫌な胸騒ぎがし、家主の寝室へ足を向ける。
近づくほどその声は大きくなる。
「――ぁっ……ふ、ぁ」
誰が彼にこのような声を上げさせているのか。
想像はついているが、何故今になってこのようなことになるのだろうか。
ドアノブに手をかける。
「あら玲士くん、来たのね」
ドアを開けて一番に声をかけたのは御影。
ごく普通の一言だったが異様な光景のなか、涼しげに話しかけてくることこそ異様だった。
自分の視界に入ってくるのは、一糸まとわぬ姿の天宮。
そして、彼を手で弄んでいる義父の姿。
「みょ……が?」
彼の中心は既に溢れていて、義父が手を動かすたびに水音が部屋に響く。
「玲士クン、来ましたネ」
アレクセイに場に似合わない笑顔で話しかけられる。
俺は睨みつけるが彼は気にする風もない。
「先生」
天宮は天宮でこちらを気にして見ているが、やめようとする気配どころか自ら腰を振っている。
「一体コレは何の真似だ」
「あら、気に入らなかったかしら」
それもそうね、と御影は場に似合わぬ微笑を浮かべる。
「天宮くんは玲士くんのお気に入りだものね」
お気に入り、と言われた天宮の視線はこちらをしっかりと捕らえている
それなのにうわ言の様に「先生」と繰り返す。
「セイ」
「はい、先生」
天宮はこちらを見たまま腰を上げる。
いつかの光景の再現のようだ。
まだ函館に居た頃に、行われていた行為の再現。
いつだって天宮は自らあの男のものを求める。
「先生」
これは俺に対する見せしめだ。
どんなに俺が天音を手に入れようが、天宮は誰のものなのか。
「ふっぅぁっ――」
いや、俺だけじゃない。
天宮に対してもだ。
彼が果てても義父はやめようとしない。
力が抜けた天宮の体に腰を打ち付ける。
ただ人の良さそうな笑みを浮かべながら、天宮の悲鳴を楽しんでいる。
そして、口には出さず俺達にこう言っている。
――君達は、誰のモノですカ?
- 作品名
- 警告
- 登録日時
- 2005/06/14(火) 00:11
- 分類
- 未分類