「僕は君が嫌いだ」
誰もいない部屋で一人呟く。
「僕は冥加が嫌いだ」
白い天井に向かって言葉を吐く。
以前小日向さん相手にやった実験だと、言葉にするだけでも心に影響があるらしい。
だから
「嫌いだ、冥加」
白い天井をじっと見つめて何度も口にする。
まぶたを閉じてしまえば彼を思い出すから。
ただただ白い天井を見つめる。
彼が小日向さんを憎むように、僕だって彼が憎かった。
僕の居場所を奪った彼。
大好きだった先生の隣を奪った彼。
でも、僕を、僕としてみてくれた一人の人……
だから僕は彼に惹かれてしまうのだろうか……
声に出して、恋が手に入るのなら
声に出して、拒絶もできればいいのに。
出そうとした声は擦れ、シンとした空気に響き渡る。
「君のそんなところが」
――酷く、嫌いだ
- 作品名
- 独白
- 登録日時
- 2010/03/30(火) 00:36
- 分類
- 天宮×冥加