シュル、という音を立てて俺の視界は塞がれる。
いつも蓬生はこうして目隠しをする。
嫌だ、と言えば止めるのだろう。
だがそれも負けたようで癪だ。
それだけの理由で今日もコイツの戯れに付き合う。
「今日は抵抗せえへんのやな」
あまりにもすんなり目隠しに応じたのが逆に効いたのか、少し物足りなさそうな声だ。
「で、次は何をすればいい」
煮るなり焼くなり好きにしろ、と全身を投げ出す。
「ふうん……」
妙に艶っぽい声が上から聞こえると同時に、頬にくすぐったい感触があった。
きっと頬に当たるのは蓬生の髪で、今は上から覗き込まれているのだろう。
「じゃあ」
- 作品名
- こんな導入で(続かない)
- 登録日時
- 2010/03/29(月) 23:12
- 分類
- 土岐×東金
未承認 2014年06月08日(日)12時02分 編集・削除
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